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Sino Biological社 インフルエンザウイルスの研究

インフルエンザ(flu)は哺乳類と鳥類における呼吸器感染症です。この感染症はOrthomyxoviridae(オルトミクソウイルス科またはオルソミクソウイルス科)ファミリーに属するRNAウイルスによって引き起こされます。インフルエンザウイルスは4つの主な型(インフルエンザA、インフルエンザB、インフルエンザC、インフルエンザD)に分類され、2つの主要な内在性タンパク質(ヘマグルチニン:HAとノイラミニダーゼ:NA)の違いから識別されています。インフルエンザウイルスの4つの型のうち3つがヒトに作用します(A型、B型、C型)。D型はヒトへの感染は確認されていませんが、可能性はあると考えられています。インフルエンザウイルスA型は幅広い種の鳥類や哺乳類から検出されており、免疫学的な特性の重大な変化を起こす可能性があります。インフルエンザウイルスB型は多くの場合ヒトに限定的に感染し、疾患の重要な要因となります。疾患の重要な要因ではないインフルエンザウイルスC型については、情報が多くはありません。インフルエンザウイルスD型は2016年に発見されました。

インフルエンザAウイルスはさらに、膜タンパク質のヘマグルチニン(HA)とノイラミニダーゼ(NA)の違いによって亜型に分類されます。これらのタンパク質は免疫システムの最も重要なターゲットとなっています。h番目に発見されたHAタンパク質とn番目に発見されたNAタンパク質を有する亜型を表す記号として、HhNnという表記が用いられます。インフルエンザウイルスのHAタンパク質は、受容体の結合ポケットを各モノマーの球状の頭部(globular head)上に有するホモ三量体です。インフルエンザウイルスのNAタンパク質は、酵素の活性部位を各モノマーの頭部上に持つ四量体です。亜型はさらに系統ごとに分類されており、遺伝的に異なる個々のウイルスの分離株は通常、別々の系統とみなされます。

インフルエンザウイルスの型/分類

ウイルスの分類において、インフルエンザウイルスはオルソミクソウイルス科ファミリーの7つの属の内4つを構成するRNAウイルスです。インフルエンザウイルスはインフルエンザA、インフルエンザB、インフルエンザC、インフルエンザDとして同定されます。インフルエンザAウイルスはヒトと多様な野生生物(ブタ・鳥類を含む)に感染し、その感染の幅広さが世界中の自然界におけるAウイルスを永続化させます。ヒトに感染するインフルエンザAウイルスは野生の水鳥に感染した系統を起源とすると考えられています。インフルエンザBウイルスはヒトに(また、興味深いことにアザラシにも)感染し、主に子供が発症します。インフルエンザCの感染は一般的に軽症か無症状の感染症に留まります。インフルエンザAとBは季節性の伝染病を引き起こしますが、世界的中で広がるようなパンデミックを起こしてきたのはインフルエンザAのみです。一般的に、インフルエンザAによる感染は毎年のヒトにおける感染症の2/3を占めています。

Classification / types of Influenza virus
Influenza A Influenza B Influenza C
Hosts Humans, waterfowl, poultry, pigs, horses, sea mammals, bats Humans, seals Humans, pigs, dogs
Gene segments 8 8 7
Proteins 11 11 9
HA/NA antigenic subtypes 18 HA, 11 NA None None
Clinical features Moderate to severe illness Milder disease than Influenza A Largely subclinical
Epidemiological features Causes pandemics Less severe epidemics than Influenza A; no pandemics Does not cause epidemics or pandemics

インフルエンザウイルスの構造

インフルエンザウイルスは分節化されたゲノムを持ちます。インフルエンザAウイルス(IAVs)とインフルエンザBウイルス(IBVs)は8本のマイナス鎖一本鎖ウイルスRNA(vRNA)の遺伝子セグメントを持ち、10種の重要なウイルスタンパク質と、系統に依存したいくつかのアクセサリータンパク質の転写物をコードしています。一方でインフルエンザタイプCウイルスとDウイルスは7本のvRNAの遺伝子セグメントしか持たず、ヘマグルチニン(HAまたはH)とノイラミニダーゼ(NAまたはN)のvRNAがヘマグルチニン-エステラーゼ融合タンパク質のvRNAに置き換わっています。このセクションでは、季節性インフルエンザの主な病原体であり、新型インフルエンザの原因であるインフルエンザAに焦点を当てます。

インフルエンザAのゲノムは以下の11のウイルスタンパク質をコードしています。

  • ヘマグルチニン(HA):2種のサブユニット(HA1とHA2)に分けられます
  • ノイラミニダーゼ(NA)
  • 2種のマトリックスタンパク質(M1とM2)
  • ヘテロ三量体のRNA依存性RNAポリメラーゼ:1つのポリメラーゼ酸性タンパク質(PA)と、2つのポリメラーゼ塩基性タンパク質(PB1とPB2)サブユニットから構成されます。代替的に転写されることでできるアポトーシス促進性ペプチド(PB1-F2)も存在します。
  • 核タンパク質(NP)
  • 2種の非構造タンパク質:NS1とNS2(またはNEP、nuclear export protein)

ウイルス粒子(virion)は宿主細胞由来の脂質性のエンベロープで不規則に球状を形どり、直径は約80-120 nmです。

Influenza virus a-d structure

インフルエンザウイルスの複製

インフルエンザウイルスは宿主細胞の核内で複製します。以下はインフルエンザウイルスの複製サイクルです。

1 細胞結合・融合
シアル酸(SA)にHAが結合
2 宿主細胞核へのゲノムの輸送
vRNPを核へ輸送(vRNPを形成するウイルスタンパク質はNP、PA、PB1、PB2)
3 ウイルスゲノムの転写・複製
インフルエンザのゲノム複製には2段階あります。始めに相補RNA(cRNA)が転写され、その後cRNAを鋳型として新しいvRNAが転写されます。
4 vRNPの組み立てと輸送
5 vRNPの核外輸送
vRNPはCRM1(chromosome region maintenance 1)依存的な経路により、核膜孔を通り核外へ輸送されると考えられています
6 宿主細胞の細胞膜からの出芽
分極化した細胞の頂端からウイルス粒子が出芽

インフルエンザウイルスによる症状

ヒトインフルエンザウイルスの症状の臨床的な特徴は、感染から1-3日後の38.5℃を超える急激な体温上昇です。他の症状としては頭痛、手足の痛み、疲労感、一般的なめまい、空咳が挙げられます。感染力は臨床的な症状が出る前の感染直後(24時間以内)から始まり、通常で3-5日継続します。小さい子供は大人よりも早期に、はるかに長い期間にわたってウイルスを放出することがあります。最も深刻な症状は、数時間での過急性の死とインフルエンザによる肺炎(primary influenza pneumonia)です。脳炎や心筋炎も起こり得ます。

インフルエンザウイルスによる症状:

  • 発熱
  • 頭痛
  • 手足の痛み
  • 疲労感
  • 一般的なめまい
  • 空咳
  • 脳炎
  • 心筋炎
  • 合併症:心臓または肺の慢性的な病気、代謝障害

インフルエンザウイルスの治療

インフルエンザウイルスの感染症を治療するために、いくつかの抗ウイルス剤が認可されています。インフルエンザに対して使用される抗ウイルス剤には2つのクラスがあります。1つはノイラミニダーゼ阻害剤(oseltamivir:オセルタミビル、zanamivir:ザナミビル、laninamivir:ラニナミビル、peramivir:ペラミビル)、もう1つはM2タンパク質阻害剤(adamantane derivatives:アダマンタン誘導体)です。

  • 副作用を起こすため、M2イオンチャネル阻害剤であるアダマンタン誘導体はほとんど利用されません。
  • リマンタジン(Rimantadine)の副作用は比較的軽いです。
  • ノイラミニダーゼ阻害剤のオセルタミビルとザナミビルは、適時に投与された場合は罹患期間を短縮し、症状を抑えます。
  • 国によって、これらの薬剤使用に関する方針は異なります。

インフルエンザウイルスに関する参考文献

  • Arbeitskreis Blut.Influenza Virus.Transfus Med Hemother. 2009 Feb; 36(1): 32–39.
  • Dan Dou.Influenza A Virus Cell Entry, Replication, Virion Assembly and Movement.Front Immunol. 2018; 9: 1581.
  • Tasleem Samji.Influenza A: Understanding the Viral Life Cycle.Yale J Biol Med. 2009 Dec; 82(4): 153–159.
  • Scott H. James, Richard J. Whitley, in Infectious Diseases (Fourth Edition), 2017

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