Bio X Cell社 – PD-1およびPD-L1マウスモノクローナル抗体の比較

文献
Melissa T. Bu, Long Yuan, Alyssa N. Klee, and Gordon J. Freeman, A Comparison of Murine PD-1 and PD-L1 Monoclonal Antibodies, published in Monoclonal Antibodies in Immunodiagnosis and Therapy.
サマリー
PD-L1/PD-1パスウェイ阻害を利用した免疫療法はがん治療に大きな影響をもたらしました。様々な実験モデルが前臨床研究において極めて重要な役割を担い、研究者がこの重要なパスウェイの疑問に答え、また、治療の組み合わせを探索することを可能にしました。いくつかのマウス抗体がこの研究において日常的に使用されています。Dana-Faber Cancer InstituteのGordon Freemanのチームは、10F.9G2、 MIH6、29F.1A12、RMP1-14、 RMP1-30を含む一般的なPD-L1及びPD-1抗体を比較しました。
チームは初めに、頻繁に使用される2つのPD-L1抗体である10F.9G2とMIH6の比較を行いました。この実験は、10F.9G2とMIH6はほぼ同等な抗体であることを示しました。両抗体は、マウスPD-L1を導入された細胞への結合、及び、PD-1及びCD80のPD-L1導入細胞への結合の阻害において同様の性能でした。さらに、PD-L1/PD-1を介したT細胞活性化阻害をブロックすることにおいて同様の性能を示しました。
次にチームは、マウスモデルにおいて一般的に使用される29F.1A12 とRMP1-14に注目しました。両抗体はin vivoでのPD-1シグナルの阻害に頻繁に使用されますが、29F.1A12はin vitroの実験においても使用されています。マウスPD-1を導入した細胞への結合能を比較すると、29F.1A12の方がRMP1-14よりも強いアフィニティーを示しました(0.42nM vs 28.8nM)。次に、PD-L1またはPD-L2のPD-1への結合の阻害を比較しました。両抗体とも結合を阻害することが出来ましたが、29F.1A12はより低い濃度において効果的であり、改めてこの抗体の高い親和性を示しました。
どのように抗PD-1抗体を選ぶか
次に、10F.9G2、29F.1A12、RMP1-14、RMP1-30の全てについて、セルベースモデルにおけるPD-1によるTCR/Cd28シグナリング阻害を逆転させる性能を試験しました。この試験により、これらPD-1及びPD-L抗体はPD-L1のPD-1への結合を阻害する性能に比例して阻害シグナリングを逆転されることを示しました。10F.9Gと29F.1A12は最も効果的であり、RMP1-14はより高濃度で阻害シグナリングを逆転させました。RMP1-30はPD-L1/PD-1相互作用をブロックすることは出来ませんでした。
最後に、PD-1抗体のブロッキング試験によって、29F.1A12 とRMP1-14を用いた実験においてRMP1-30がPD-1の標識に使用出来ることを示しました。しかし、治療抗体がPD-1に結合している場合はその蛍光活性は減少します。
著者たちは、29F.1A12を用いた実験が高いアフィニティーとブロッキング能を示しており、ヒトPD-1治療抗体に最も近いモデルであると結論付けました。さらに、治療実験との組み合わせでRMP1-14を使用することは、29F.1A12と比較しPD-1の阻害を減少される恐れがあると述べています。この研究は免疫チェックポイント阻害の研究に頻繁に使用される抗体の特徴付けを促進し、マウスモデルのたゆまぬ進化の道を開きました。
関連製品
カタログ番号 | 製品名 |
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BP0101 | InVivoPlus anti-mouse PD-L1 (B7-H1), Clone:10F.9G2™ |
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BP0273 | InVivoPlus anti-mouse PD-1 (CD279), Clone: 29F.1A12™ |
BE0248 | InVivoMAb anti-human CD28, Clone 9.3 |
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BP0089 | InVivoPlus rat IgG2a isotype control, anti-trinitrophenol, Clone: 2A3 |
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