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BioXcellー腸内細菌叢を介した鎌状赤血球症とストレスのつながり

鎌状赤血球症(SCD)は、ヘモグロビン遺伝子の変異によって引き起こされる遺伝性疾患の一群です。ヘモグロビンは、全身の細胞に酸素を運ぶ役割を担っています。ヘモグロビン遺伝子に変異があると、赤血球が特徴的な三日月形や鎌形になり、弾力性が失われます。この異常な赤血球は血管内を自由に動くことができず、結果として循環障害、虚血性障害、炎症、および血管閉塞症(VOE:Vaso-occlusive episodes)を引き起こす可能性が高くなります。VOEはSCD患者が入院する原因となることが多く、心理的ストレスが引き金となって発症します。しかし、ストレスと鎌状赤血球発作との関連性はよくわかっていません。

アルバート アインシュタイン医科大学のPaul Frenette 医師が率いる研究者のグループは、マウス SCD モデルを使用して 腸内細菌叢がSCD の心理的ストレスと VOE の間を結びつける役割をもつことを明らかにしました。著者らは、物理的な拘束によって引き起こされるSCDマウスの心理的ストレスがVOE症状を悪化させることを実証しました。一方で著者らは、抗生物質で腸内細菌を枯渇させたマウスは、そのままの微生物叢を持つマウスに比べてVOEの重症度が低下することを発見しました。これは腸内細菌叢がストレス誘発性の鎌状赤血球症において重要な役割を果たしていることを示しています。

心理的ストレスにさらされると、脳は糖質コルチコイドを放出します。糖質コルチコイドは一般的に抗炎症作用があると考えられていますが、著者らは糖質コルチコイドが腸の透過性を高めることでSCDマウスのVOEを促進することを発見しました。この透過性の増加によって、マウスの腸内に存在するセグメント細菌はTh17細胞と相互作用することができます。Th17細胞は、炎症性サイトカインであるIL (Interleukin) -17Aを分泌し、IL-17Aは好中球 (白血球の一種) の老化を促進します。そして老化した好中球の膨張は、VOEの発症を引き起こすことがすでにわかっています。この経路はSCDマウスでも健康なマウスでも同じですが、異常な赤血球をもつマウスでは致死的なVOEを引き起こします。

本研究を実証するために、著者らはSCDマウスモデルにおいて、ストレス誘発性のVOEを減少させるための方法をいくつか示しました。すなわち、糖質コルチコイドの合成阻害、抗生物質によるセグメント菌除去、好中球の老化に関わる炎症性サイトカインIL-17Aのブロックなどです。IL-17Aを治療上のターゲットとしてテストするために、著者らはSCDマウスにBio X Cell社の抗IL-17A中和抗体 (clone 17F3) を投与しました。その結果、白血球接着の減少、血流の改善、VOE後の生存期間の延長が認められ、IL-17Aをターゲットとした治療がストレス誘発性のVOEの予防に有効であることが示唆されました。

本研究の結果は、SCDにおける心理的ストレス、腸内細菌叢、VOEとの関連性を明らかにするとともに、この経路をターゲットとした治療の有効性を示しています。加えて、本研究はストレスによって症状が悪化することが知られている他の疾患 (心血管疾患や自己免疫疾患など) にも効果を発揮する可能性があります。

元の論文:The Gut Microbiome Regulates Psychological-Stress-Induced Inflammation

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